マイコンを使う際に登場するPGD / PGC / MCLRって何?

電子工作

まえがき

マイコンにプログラム書き込みを行う際には色々な単語が登場します。
その中でもPGD / PGC / MCLRといったものは結構よく出てくる印象です。
何気なく使っていますが、その意味について詳しく理解していませんでした。
再確認ということで書いておこうと思います。

この記事で分かること

  • PICマイコンを使うときによく出てくるPGD / PGC / MCLRの意味

単語の意味

PICマイコンを使うときによく出てくる PGD / PGC / MCLR / VDD / GNDといった単語。
当たり前ですが、これらは、書き込み(プログラミング)やデバッグ、動作電源 に関係する重要なピンのことです。それぞれ詳しく記載していきます。

ここでは、PICマイコン16F1827のデータシートを元に書いていこうと思います。

PGD (Program Data)

  • ”プログラムデータ”と呼びます。
  • 用途としては、PICにプログラムを書き込むときの データ線です。
  • 書き込みツール(PICkitなど)から送られるデータがこのピンを通じてマイコンに入ります。
  • デバッグ時には「変数の中身」や「レジスタ情報」のやり取りに使われます。
  • 通常の動作時にはGPIO(汎用I/Oピン)としても利用可能することが可能です。
  • 最近では、ICSPDAT(In-Circuit Serial Programming)と表記されています。

PGC (Program Clock)

  • ”プログラムクロック”と呼びます。
  • この線はPICにデータを書き込む際のクロック信号となる部分。
    PGDでデータを送る際、マイコンと同期を取るためのクロック信号を制御するところ。
    I²CのSCL線のような役割とも表現できる。
  • 動きとしては、PICKitが「クロックを刻む」 → 「PGDのデータを読む/書く」という流れで
    プログラムを転送している。
  • こちらも通常動作時はGPIOピンとして利用できる。
  • 最近では、ICSPCLK(In-Circuit Serial Programming)と表記されている。

MCLR (Master Clear)

  • ”マスタークリア/リセット”と呼びます。
  • 用途としては、大きく2つ。
    リセット入力(LOWにするとリセットがかかる)を行う。
    ・プログラミング開始のトリガー処理を行う。
  • 書き込みツールはこのピンを制御して、特定のシーケンスでLOW/HIGHを与える。
    これによって「運転モード」から「プログラムモード」に入れるようになっている。
  • 回路上では通常、10kΩ程度の抵抗でVDD(電源)にプルアップしておく(そうです。)
  • 回路構成によっては外部リセットスイッチや回路保護用のRCフィルタがつけられることも。

VDD(Voltage at Drain)

  • “ブイディーディー”と呼びます。
  • これはお馴染み。電源のプラス側です。(+5Vとか3.3Vとか)
  • 役割はマイコンを動かすための電力供給を行います。
  • 書き込みツール(PICkitなど)から電力供給する場合、自分の回路から供給する場合など、
    +の電源はこのピンに与えます。
  • VCCと書かれることもあります。役割は一緒です。

GND

  • ”グランド”と呼びます。
  • これもお馴染み。電源のマイナス側です。(一般的には0V)
    また、すべての信号の基準となる重要なピンでもあります。
  • 書き込みツールなど他機器と接続する場合には、必ず機器同士のGNDを接続(揃えないと)しないと通信が確立しません。
  • VSSと書かれることもあります。役割は一緒です。

まとめ

今回は、結構使う用語だけど、いざ聞かれると…そんな初歩的な内容をまとめました。
最低限これは知っておかないとね(自分へ…)

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